ナスの支柱立てと仕立て方|3本仕立て・2本仕立ての違い

ナス栽培で豊作を目指すなら、支柱の立て方と仕立て方が重要です。適切な支柱管理により、株が倒れるのを防ぎ、日当たりや風通しを改善することで、病害虫のリスクを減らし、収量と品質を高めることができます。本記事では、
ナスの支柱立てと仕立て方|3本仕立て・2本仕立ての違い
ナス栽培で豊作を目指すなら、支柱の立て方と仕立て方が重要です。適切な支柱管理により、株が倒れるのを防ぎ、日当たりや風通しを改善することで、病害虫のリスクを減らし、収量と品質を高めることができます。本記事では、家庭菜園で最も使われる3本仕立てと2本仕立ての違い、支柱の立て方、整枝のコツを詳しく解説します。
ナスに支柱が必要な理由
ナスは生育が進むにつれて草丈が1メートル以上に成長し、枝葉が茂って重くなります。支柱なしで栽培すると、風や雨で株が倒れたり、実が地面に触れて腐ったり、病害虫が発生しやすくなります。
支柱を立てることで以下のメリットがあります:
- 株の倒伏を防ぐ:強風や大雨でも株が倒れにくくなります
- 日光の均等な受光:枝が整理されることで、葉や実に均一に光が当たります
- 風通しの改善:湿気がこもりにくく、病害虫の発生を抑制できます
- 実の品質向上:地面に触れないため、形がきれいで病気にかかりにくくなります
- 収穫作業の効率化:実の位置が分かりやすく、収穫がスムーズになります
ナスの育て方完全ガイドでも触れたように、支柱管理は栽培の基本技術です。
2本仕立てと3本仕立ての違い
ナスの仕立て方には、主に2本仕立てと3本仕立てがあります。それぞれの特徴を理解して、栽培環境に合った方法を選びましょう。

2本仕立ての特徴
2本仕立ては、主枝1本と第一側枝1本の計2本を育てる方法です。実に栄養がよくいきわたりやすく、より大きななすを育てることができます。ただし、広くスペースをとるので露地栽培向きです。
メリット:
デメリット:
- 収穫量が3本仕立てより少ない
- 広いスペースが必要
3本仕立ての特徴
3本仕立ては、主枝1本と第一側枝2本の計3本を育てる方法で、2本仕立てよりもたくさん収穫できるので、最も主流の仕立て方となっています。プランター栽培や限られたスペースでも効率よく収穫できます。
メリット:
デメリット:
- 整枝作業がやや複雑
- わき芽かきの頻度が高い
研究データによると、2枝剪定で最初の4回の収穫で5.33トン/ヘクタールという結果が出ており、早期収穫を重視する場合は2本仕立ても有効です(出典:Study the Effect of Plant Pruning on Eggplant)。
3本仕立ての支柱の立て方【初心者向け】
3本仕立ての支柱の立て方を順を追って解説します。支柱は長さ150cm、太さ2cmほどが最適です。

準備するもの
支柱の立て方手順
- 第一花の確認:ナスの苗に第一花が咲いたら、支柱を立てるタイミングです
- 主枝に1本目の支柱:主枝の根元から10cm程度離れた位置に、まっすぐ支柱を立てます
- 側枝にV字型で2本:1番花の下の2本のわき芽を伸ばし、それぞれの根元から10cm程度離れた位置に、V字になるように2本の支柱を立てます
- 誘引作業:各枝を支柱に麻ひもで軽く結びます。きつく結ぶと側枝の生育が妨げられるので注意してください
- 追加の誘引:株が成長したら、20〜30cmごとに追加で誘引します
トマトの育て方完全ガイドやピーマン・パプリカの育て方でも同様の支柱立てテクニックが使えます。
詳しい手順はminorasu(ミノラス)の解説記事やサカタのタネの仕立てガイドが参考になります。
わき芽かきと整枝のポイント
整枝せずに側枝を放置すると株全体に日光が当たらず、着果不良や徒長の原因になります。通風も不十分となるため、病害虫の発生によって収量や品質が低下するリスクも高まります。
わき芽かきのタイミング
- 第一花の下の2本以外のわき芽は摘み取る:第一花の下にある2本のわき芽を残し、それ以外のわき芽は小さいうちに摘み取ります
- 週1回のチェック:わき芽は成長が早いため、週1回は株全体をチェックし、不要なわき芽を摘み取りましょう
- 晴天の午前中に作業:切り口が早く乾くよう、晴天の午前中に作業するのがベストです
整枝の注意点
- 葉を残す:実の上には必ず葉を1〜2枚残します。葉がないと実が日焼けしてしまいます
- 下葉の除去:地面に近い下葉は病気の原因になるため、適宜取り除きます
- ハサミの消毒:病気の伝播を防ぐため、ハサミは作業前にアルコールなどで消毒します
支柱立て後の管理と追肥
支柱を立てた後も、継続的な管理が豊作につながります。
水やりのコツ
ナスは水で育つといわれるくらいで、水が不足すると生育が悪くなって収量が上がらないだけでなく、果実のツヤがなくなり、ハダニ類の被害が多くなります。特に夏場は朝夕2回たっぷりと水を与えましょう。
追肥のタイミング
追肥時期は1回目は収穫開始を目安とします。その後続けて7〜10日間隔で、こまめに追肥します。ナスは根張りが強く、吸肥力も強いため、比較的栽培しやすい野菜です。
更新剪定(切り戻し)
高温を好むナスでも、真夏はなり疲れなどでどうしても樹勢が弱り、品質のよいナスの収穫が望めなくなります。7月下旬〜8月上旬に枝を切り戻し、新しい枝を出させると、おいしい秋ナスが収穫できます。
詳細はナス 仕立て方|ナスの育て方.comをご覧ください。
よくある失敗と対策
支柱が倒れる
- 原因:支柱の深さが不足している、または支柱が細すぎる
- 対策:支柱は地面に30cm以上深く差し込み、太さ2cm以上のものを使用する
実が曲がる・小さい
- 原因:水不足、肥料不足、日照不足
- 対策:適切な水やりと追肥、整枝で日当たりを確保
葉が黄色くなる
- 原因:窒素不足、水のやりすぎ、病気
- 対策:追肥を行い、水はけを改善、病葉は除去
きゅうりの育て方完全ガイドでも触れているように、適切な支柱管理と整枝は多くの野菜栽培に共通する重要テクニックです。
まとめ
ナスの支柱立てと仕立て方は、収量と品質を大きく左右する重要な作業です。初心者には2本仕立て、収穫量を重視する方には3本仕立てがおすすめです。支柱は長さ150cm、太さ2cmほどが最適で、V字型に配置することで、株全体に日光が行き渡り、風通しも良くなります。
定期的なわき芽かきと整枝、適切な水やりと追肥を行うことで、秋まで長く収穫を楽しめます。この記事で紹介したテクニックを活用して、おいしいナスをたくさん収穫しましょう。
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