レモングラス・レモンバームの育て方|柑橘系ハーブの栽培法

レモングラスとレモンバームは、爽やかな柑橘系の香りが特徴的なハーブです。どちらも初心者でも育てやすく、料理や
レモングラス・レモンバームの育て方|柑橘系ハーブの栽培法
レモングラスとレモンバームは、爽やかな柑橘系の香りが特徴的なハーブです。どちらも初心者でも育てやすく、料理やハーブティー、アロマテラピーなど様々な用途で活躍します。本記事では、これら2つの柑橘系ハーブの育て方、特徴、そして栽培の注意点を詳しく解説します。
レモングラスの特徴と基本情報
レモングラスは、東南アジア原産のイネ科の多年草で、ススキやイネに似た細長い葉が特徴です。シトラールという成分を含んでおり、これはレモンと同じ香りの化学物質で、その名の通りレモンのような爽やかな香りが特徴です。詳細はこちらの園芸ガイドをご参照ください。
レモングラスの健康効果
レモングラスには複数の健康効果があるとされています。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB群、そしてミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。栄養研究ではレモングラスの複数の健康効果が確認されています。これらの栄養が、以下のような効果をもたらします:
レモングラスの利用方法
トムヤムクンなどのタイ料理、ハーブティー、アロマオイル、化粧品など、様々な用途で活用されています。生のレモングラスを料理に使う場合、白い下部を細かく刻んで使用します。
レモンバームの特徴と基本情報
レモンバームはシソ科の多年草で、爽やかなレモンの香りを持つハーブです。レモングラスと異なり、非常に丈夫で育てやすいことが特徴で、初心者向けのハーブとして最適です。
レモンバームの耐寒性
レモンバームは-20°F(-29℃)までの極端な寒さに耐えるため、日本全国での栽培が可能です。USDA耐寒ゾーン4~9で育つため、北海道から沖縄まで、ほぼ全国で冬越しができます。これはレモングラスよりも大きなメリットです。
レモンバームの成熟速度
レモンバームは成熟が比較的早く、約70日で収穫可能な大きさに成長します。種からの発芽も早く、7~21日以内に発芽するため、初心者でも成功しやすいハーブです。詳細な成育ガイドはこちらをご参照ください。
レモングラスとレモンバームの育て方比較表
| 特性 | レモングラス | レモンバーム |
|---|---|---|
| 耐寒性 | 弱い(10-11ゾーン) | 極めて強い(-20°F対応) |
| 原産地 | 東南アジア(熱帯) | ヨーロッパ(温帯) |
| 成熟期間 | 6-10ヶ月 | 約70日 |
| 土壌の好み | 湿った土(常に湿った状態) | やや乾いた土(乾燥に強い) |
| 日光要求量 | 6-8時間の直射日光 | 6-8時間(半日陰も可能) |
| 増殖速度 | 遅い | 非常に速い(管理が必要) |
| 初心者向け | ◎ | ◎◎ |
レモングラスの育て方・栽培方法
苗の選択と準備
レモングラスは種の入手が困難なため、苗を購入することをお勧めします。苗は5月ごろから園芸店で出回り始めます。健康的な苗を選ぶポイントは以下の通りです:

- 葉色が鮮やかな緑色であること
- 茎がしっかりしていること
- 根が鉢底から出ていないこと
植え付けと土壌準備
容器選び: 鉢植えで育てる場合、7~10号(直径21~30cm)の深さのある容器を選びましょう。レモングラスは根が深く張るため、十分な深さが必要です。
土壌準備: レモングラスは湿った環境を好むため、保水性に優れた土を使用します。一般的なハーブ用培養土に、ピートモスやココナッツコイアを混ぜることで、適切な湿度を保つことができます。
地植えの場合: 庭に地植えする場合、排水性を確保しながらも、夏場の水切れを防ぐため、腐葉土をたっぷり混ぜた肥沃な土壌を作ります。
日当たりと置き場所
レモングラスは熱帯原産のため、日当たりがよく、強い風が当たらない場所が最適です。
- 直射日光:6~8時間必要
- 強い風:避ける(葉が傷む)
- 通風:ある程度の風通しは必要(蒸れ防止)
夏場に西日が強く当たる場所では、午後の日差しから保護することで、葉焼けを防げます。
水やり管理
レモングラスは湿った環境を好みますが、根腐れは避ける必要があります。
植え付け直後: 根が張るまでは土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
成長期(春~秋): 土の表面が乾いたら水やりをします。夏場は毎日水やりが必要になることもあります。受け皿に水が溜まらないよう注意しましょう。
冬越し中: 成長が停止しているため、水やりの頻度を減らし、土がやや乾き気味になるようにします。
施肥と栄養管理
収穫時期と方法
レモングラスは葉の長さが30cm程度、葉の枚数が15枚以上になったら、安定した収穫が可能です。通常、夏から秋(6~10月)が収穫シーズンです。
収穫方法:
- 根元から5~10cm上を、清潔なハサミで切ります
- 新しい芽が出てくるので、複数回の収穫が可能です
- 秋以降は控えめに収穫し、越冬の準備をさせます
レモンバームの育て方・栽培方法
苗と種の選択
レモンバームは種でも苗でも栽培可能です。種の場合、7~21日で発芽し、非常に発芽率が高いため、初心者向けです。こちらの栽培ガイドも参考になります。

品種の選択:
- 通常のレモンバーム:最も香りが強く、食用に最適
- 黄色斑入り品種:観賞用、やや香りが弱い
- 明るい黄緑色品種:観賞用、西日で葉焼けしやすい
植え付けと土壌準備
容器選び: 3~5号鉢から始めて、成長に合わせて大きな鉢に植え替えます。
土壌準備: レモンバームは乾燥に強いため、通常のガーデニング用培養土で十分です。肥沃な土を好むため、堆肥や有機質肥料を混ぜることで、より健全な成長が期待できます。
日当たりと置き場所
レモンバームは日当たりと風通しの良い場所を好みますが、半日陰程度なら栽培可能です。
- 直射日光:6~8時間が理想的
- 半日陰:可能(成長は多少遅くなる)
- 西日:避ける(特に夏は葉焼けの原因)
水やり管理
レモンバームは乾燥に弱いため、特に夏場の水管理が重要です。
夏場: 毎日の水やりが必要。土の表面が乾く前に水やりします。
春・秋: 土の表面が乾いたら水やりします。
冬: 成長が止まるため、水やりの頻度を減らします。
施肥と栄養管理
摘芯と剪定
レモンバームを枝分かれの多い、しっかりした株に育てるには、春の芽吹き後、摘芯を繰り返すことが重要です。
摘芯の方法:
- 新芽の先端(上から2~3節目)をピンチオフします
- これを繰り返すことで、左右に枝分かれします
- 結果として、より多くの葉を収穫できるようになります
収穫時期と方法
レモンバームは成熟後、随時収穫が可能です。
収穫方法:
- 上から3~5cm程度を摘み取ります
- 花が咲く前に収穫すると、香りが最も強いです
- 定期的な収穫は、さらなる分枝を促進します
柑橘系ハーブの共通の注意点
病害虫管理
両方のハーブとも、以下の害虫に注意が必要です:

アブラムシ: 新芽に付着し、ベタベタした排泄物を出します。被害部分を摘み取るか、軽く流水で洗い流します。
ハダニ: 特に乾燥した環境で増殖します。葉の裏に付着するため、霧吹きで湿度を上げることで予防できます。
すす病: 多湿環境で発生する真菌感染症です。通風を改善し、湿度を下げることが予防につながります。
レモンバームの増殖管理
レモンバームはこぼれ種と地下茎で自発的に増殖するため、必要以上に増やしたくない場合は以下の対処が必要です:
- 花が咲いたら花芽を摘み取る
- 定期的に間引く
- 株分けして他の場所に移す
レモングラスの冬越し方法
レモングラスは熱帯原産のため、5℃以上の気温が必要です。
鉢植えの冬越し:
- 秋が深まったら、屋内の明るい場所に移動させます
- 水やりは控えめにします
- 最低気温が5℃以上を保つ場所(暖房のある室内など)に置きます
地植えの場合: 日本の大部分の地域では冬越しが難しいため、毎年苗を購入するか、掘り上げて鉢植えにして室内で越冬させます。
レモングラスとレモンバームのハーブティー活用法
両方のハーブは、ハーブティーとして活用できます。さらに詳しい情報はハーブ研究機関も参考になります。
レモングラスティー:
- 新鮮な葉5~6枚(または乾燥葉1小さじ)を使用
- 沸騰したお湯に入れ、5~10分蒸らします
- 爽やかな香りと、消化促進の効果が期待できます
レモンバームティー:
- 新鮮な葉一握り(または乾燥葉1小さじ)を使用
- 熱湯に入れ、3~5分蒸らします
- リラックス効果と、優しい爽やかさが特徴です
まとめ
レモングラスとレモンバームは、どちらも初心者向けの柑橘系ハーブです。レモングラスは熱帯的な香りと健康効果が魅力で、レモンバームは冷涼地での栽培と管理の容易さが特徴です。自分の地域の気候条件と、好みの香りに応じて、どちらか一方、または両方を栽培してみてください。
適切な日当たり、水分管理、そして定期的な収穫により、年中新鮮なハーブを楽しむことができます。関連ハーブの栽培については、ハーブの育て方完全ガイドも参考にしてください。
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