栽培用語
ナスの人工授粉
ナスの花に振動を与えたり筆で花粉を移したりして、自家受粉と着果を補助する栽培作業。
Definition
ナスの人工授粉とは、開花した花や花の付け根を軽く揺らす、または柔らかい筆で花の中心に触れることで、雄しべから出る花粉が雌しべの柱頭へ移るのを人が補助する作業です。ナスは一つの花に雄しべと雌しべがあるため、別の雄花を摘んで運ぶ方法だけを意味するわけではありません。
基本の方法
- 花を揺らす:開いた花の付け根を持ち、花が落ちない強さで小さく振動させます。
- 指ではじく:花柄を軽くはじいて、雄しべから花粉が落ちるきっかけを作ります。
- 筆で補助する:柔らかく乾いた筆で花の中心に触れ、花粉を柱頭へ移します。
- 後日確認する:作業日を記録し、花の根元にある子房が肥大するかを観察します。
向いている場面
風や訪花昆虫が少ないベランダ、室内に近い場所、防虫ネットやハウスで囲われた環境では、自然な振動が不足しやすくなります。そのような場所で花は咲くのに着果しないとき、人工授粉は原因を切り分けるための補助策になります。ただし、高温、低温、日照不足、水分や肥料の乱れで花が弱っている場合は、授粉作業だけで解決しないことがあります。
成功の見分け方
受粉の成否は作業直後の花粉の見た目だけでは確定できません。数日間、同じ花の子房が少しずつ大きくなるか、花が落ちても小さな実が残るかを観察します。子房が肥大せず花ごと落ちる場合は、花の状態、気温や湿度、株の勢い、水切れ、肥料管理を合わせて見直します。