栽培用語
ナスの葉の紫変
ナスの葉に赤紫色や緑紫色が現れる状態で、病名ではなく株と根の環境を確認する生理的サイン。
定義
ナスの葉の紫変とは、葉身・葉脈・葉裏などに赤紫色や緑紫色が現れる状態です。紫色そのものはアントシアニン系色素によりますが、色が出る背景には低温、リン酸を吸収しにくい土壌条件、実際の施肥不足など複数の経路があります。病名ではなく、株と根の環境を確認するための生理的なサインとして扱います。
見分ける観察点
- 発生位置:下位葉から広がる場合は、リン酸欠乏を含む養分問題を疑う材料になります。
- 直前の気象:定植後の冷え込みや地温低下の直後なら、土にリン酸があっても根が吸収しにくい一時的な反応を考えます。
- 株全体の勢い:枝の伸び、花の大きさ、着果、葉色を合わせて見れば、紫色だけで追肥を判断する誤りを減らせます。
- 病斑の有無:不整形の斑点、カビ、急なしおれ、モザイクや奇形がある場合は、単純な生理反応とは分けて確認します。
判断の考え方
冷え込みと同時に出た軽い紫色は、まず保温と地温の回復を優先します。暖かくなっても下位葉から赤紫色が広がり、生育や花付きも落ちる場合は、土壌酸度や施肥履歴を確認します。原因を確かめずにリン酸肥料を追加すると、すでに肥料が蓄積している土では別の要素欠乏を招く可能性があるため、色だけで即断しないことが重要です。