栽培用語

水耕栽培の酸素不足

培養液中の酸素供給が根の呼吸需要に追いつかず、根や葉、生育に変化が現れる状態です。

定義

水耕栽培の酸素不足は、培養液に溶けた酸素の供給が根の細胞呼吸で使われる量に追いつかない状態です。根が水中で呼吸に使う酸素は、気泡そのものではなく、いったん水に溶けた溶存酸素として細胞へ届きます。高水温、根全体の水没、小さな容器、増えすぎた根量、水流や通気の不足が重なると起こりやすくなります。

主なサイン

酸素不足は、根・葉・培養液・生育の変化を組み合わせて判断します。

  • :健康な白色から茶色へ変わり、張りがなく細くなる、ぬめりや根先の傷みが出る
  • 葉と茎:晴天時にも葉がしおれる、株全体が短時間でぐったりする
  • 生育:成長が遅くなり、新葉が小さくなる、吸水や養分吸収の勢いが落ちる
  • 培養液:水温上昇、停滞、においなどが根の症状と同時に現れる

見分け方

葉のしおれだけでは、肥料濃度、pH、水切れ、病害との区別がつきません。最初に根の色・ぬめり・においを見て、次に培養液の温度、水位、循環、容器に対する根量を確認します。根が白く張っている場合は、酸素不足以外の原因も検討します。根が茶色くぬめり、葉のしおれや生育停止が重なる場合は、酸素不足から根腐れへ進んでいる可能性があります。

管理の考え方

対策の目的は、エアーポンプを設置すること自体ではなく、根が酸素を取り込める状態をつくることです。根の上部に湿った空気層を残す、水位を上げすぎない、容器を遮光して高水温を避ける、培養液を清潔に保つ、必要に応じてエアレーションや循環を加える方法があります。エアレーションをしても、高水温、汚れ、枯れた根、藻、pHやECの乱れが残れば、根の不調を完全には防げません。

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